AI画像と広報の仕事 / 公開前の確認

AI生成画像を会社サイトに使う前に
素材・見た目・説明をどう確かめるか

商品の色や形を見せたいのか、サービスの雰囲気を伝えたいのか。会社サイトに使う画像は、目的によって確かめることが変わります。AIで作った画像を載せる前に、誰が何を見ればよいかを、文化庁の資料と架空の業務例で整理します。

制作・運営:株式会社MiToA
器のサンプル画像と確認用の紙を並べた机上の写真風イメージ
AI生成イメージ:公開前に画像を見比べるための作業台です。実在の商品やMiToAの制作実績を撮影した写真ではありません。
要点:AIで作った画像は、「作ってよいか」と「公開してよいか」を分けて確かめます。公開前には、入力した素材の利用条件、既存の作品と似ていないか、実物や実写と誤解されない説明か、の3点を担当者が確認し、指示文や確認内容を記録しておきます。

文化庁のガイダンスは、生成と利用(インターネットでの配信など)では著作権侵害の判断が異なり得るとし、利用の前に既存の著作物と類似していないかを確認することや、生成に使ったプロンプト等を確認できる状態にしておくことを、業務利用者に勧めています。

1. 画像の候補は作りやすくなった。公開までの仕事も決めておく

OpenAIは2026年11月4日付の公式発表で、ChatGPT・Codex・APIで使えるImages 2.6を紹介しました。GIFの作成や、編集を重ねるときに人物・商品・ブランドの細部の一貫性を保ちやすくしたことなどを案内しています。日本時間11月5日の公式Xでも、GIFと参照画像に対応したと告知しています。

参照画像とは、画像生成AIに指示を出すとき、形・色・雰囲気の手がかりとして一緒に入力する既存の画像のことです。例えば同じ商品の見せ方を何通りか比べたいとき、候補を用意する手段として検討できます。ただ、使う機能やプランが希望する作業に対応するかは、実際の契約と提供条件で確認する必要があります。本記事ではImages 2.6の操作や性能を実機で検証していません。

発表元:OpenAI「Introducing Images 2.6」(2026年11月4日)/OpenAI公式Xの原投稿。公開日は公式ページの表記、原投稿は2026年11月4日23時35分(UTC)、日本時間11月5日8時35分です。

画像制作を、料理を出す仕事にたとえてみます。盛り付けの候補がすぐ作れても、使う材料と、メニューに書いた内容が合っているかは確かめます。AI画像でも、元の素材、できあがり、掲載する説明を一緒に見ると、担当者が判断しやすくなります。これは確認の順番を説明するたとえで、著作権の判断を料理に置き換えるものではありません。

2. 文化庁の資料は「入力」と「公開」を分けて読める

文化庁が2024年7月31日に公表した「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」は、業務でAIを使う人に向けて、サービスの利用規約の確認、既存の著作物の入力、生成物の利用、生成過程の記録などを整理しています。画像を生成する行為と、インターネットで公開する行為では、著作権侵害の判断が異なり得る点にも触れています。

担当者が使うなら、次のように読むと自分の仕事につなげられます。右の列は、資料を踏まえたMiToAの運用上の提案です。

原資料の該当箇所業務への当てはめ方
掲載18〜19ページ:サービスの利用規約の確認、既存の著作物の入力使うサービスの規約を確認し、参照画像を誰が用意し、どんな条件で入手したかを記録する。
掲載20ページ:生成と利用の違い、類似していないかの確認候補を作る担当と、掲載してよいかを判断する担当を決める。
掲載21ページ:関係者への説明、生成過程を確認できる状態の確保指示文、使った素材、採用した画像、確認した内容を同じ場所に残す。

資料は、入力した画像と似た画像を作らせる目的で既存の画像を入力する場合には、権利者の許諾が必要になることがあるとも説明しています。また、類似していないかの確認方法として、インターネットの画像検索などの活用を挙げています。

文化庁「AIと著作権について」/文化庁著作権課「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」(令和6年7月31日)「3. AI利用者(業務利用者)のリスク低減方策」(掲載18〜21ページ)。資料はリスクを減らすための解説で、企業の利用率や侵害件数を集計した統計ではありません。

チェック項目を埋めれば、どの画像でも使えるという意味ではありません。資料自身も、記載どおりに実施すれば法的責任を問われないという意味ではないと断っています。似ている作品に気づいた場合や利用条件が分からない場合は、掲載を保留して権利者や専門家に確認します。

3. 架空の雑貨店で、器の紹介ページを作るなら

ここからは説明のための架空の業務例で、MiToAの顧客事例ではありません。小さな雑貨店が、新しく扱う器の紹介ページを準備しているとします。

広報担当者は、まず実物を撮った写真が必要な場所と、食卓の雰囲気を添えたい場所を分けます。購入判断に使う画像では、色、形、取っ手の有無などが実際の商品と食い違っていないか、商品担当者が見比べます。雰囲気を伝える画像でも、販売していない器が実物のように見える配置は避けます。これは、読者の誤解を減らすためのMiToAの提案です。

架空の雑貨店の担当者が器とサンプル画像を比較する写真風イメージ
AI生成イメージ:架空の確認場面です。人物・器・印刷物も生成したもので、実際の商品照合やツールの試用を撮影した写真ではありません。

次に、参照画像の出所を確認します。自社が撮影したものでも、外部の撮影者との契約や写り込んだ作品など、確認が必要な条件がないかを調べます。「自社のフォルダーにあった」という理由だけで進めず、使える範囲を担当者が説明できる状態にしておきます。

完成した候補を見て、違和感があれば作り直します。画像だけで判断しにくい場合は、掲載位置と説明文を含むページの状態で確認します。「AI生成イメージ」という表示も、どの画像についての説明か分かる位置に置きます。ただし、この表示で権利の問題が解決するわけではありません。

最後に、採用した画像のファイル名、入力した素材、指示文、確認した人、掲載先を残します。後日「この器は実際に売っていますか」と問い合わせが来たときも、何を意図して作った画像かをたどれます。

4. 公開前の確認を、いつもの制作手順に入れる

説明図(独自作成):MiToAが提案する制作の流れ。統計や製品仕様を示す図ではありません。確認できない点があれば、掲載せず前の段階に戻ります。

この流れを始めるために、大きな管理システムを先に作る必要はありません。共有フォルダーに採用画像と確認メモをまとめ、公開担当者が一緒に見られる形から試せます。扱う画像や人数が増えたら、確認漏れが起きやすい箇所を見ながら仕組みを整えます。

AIが作ったものを人が確認する分担の考え方はヒューマン・イン・ザ・ループとは?で、確認の手順を全社のルールにそろえる方法はAGENTS.mdは社内AI活用の「憲法」で解説しています。文章の誤りを確かめる考え方はハルシネーションとは?も参考になります。本記事では、その考え方を会社サイトの画像公開に当てはめました。

5. よくある質問

Q. 「AI生成イメージ」と書いておけば、権利の問題はなくなりますか?

なくなりません。表示は、読者に実写や実在の商品だと誤解させないための説明です。既存の作品と似ていないか、入力した素材を使ってよいかは、表示とは別に確認が必要です。

Q. 社内で生成するだけなら問題ないのに、公開すると何が変わるのですか?

文化庁のガイダンスは、生成と利用では著作権侵害の判断が異なり得ると説明しています。私的使用や、許諾を得て使う前提での社内検討の過程などで生成する場合は、権利制限規定の範囲内なら許諾なく行えるとされる一方、インターネットでの配信などの利用は範囲外となる場合が多いとしています。そのため公開前には、既存の作品と似ていないかを確認します。

Q. 自社で撮った写真なら、参照画像として自由に使えますか?

自社の写真でも、外部の撮影者との契約や、写り込んだ作品など、確認が必要な条件があります。また文化庁のガイダンスは、入力した画像と似た画像を作らせる目的で入力する場合は、権利者の許諾が必要になることがあると説明しています。使える範囲を担当者が説明できる状態にしてから使います。

6. 参考資料と制作について

  1. OpenAI「Introducing Images 2.6」公開:2026年11月4日(ページ表記)/参照日:2026年11月5日。GIFの作成、編集時の一貫性、提供先。
  2. OpenAI公式X(@OpenAI)の告知投稿投稿:2026年11月4日23時35分(UTC)/参照日:2026年11月5日。GIFと参照画像への対応。
  3. 文化庁「AIと著作権について」参照日:2026年11月5日。チェックリスト&ガイダンスの掲載ページ。
  4. 文化庁著作権課「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」公表:2024年7月31日/参照日:2026年11月5日。AI利用者(業務利用者)のリスク低減方策(掲載18〜21ページ)。

文化庁資料の公表日は2024年7月31日で、新機能の発表日とは別です。著作権についての解説であり、商標、人物の肖像、個人情報、広告表示などを含めた掲載の可否を一括で示す資料ではありません。個別の画像の適法性や、Images 2.6の性能・業務時間の短縮を本記事で判定したものでもありません。

この記事を書いた人

株式会社MiToA(ミトア)

名古屋大学発ベンチャー認定のAIスタートアップ。中小企業を中心に、業務特化型AIエージェントの開発やAI人材育成・内製化支援を展開。「4週間のスモールスタート(MVP開発)」と現場目線の伴走サポートを強みに、IT専門人材が不在の企業でもリスクを抑えたAI活用を実現します。

専門分野:AIエージェント開発 / 業務効率化 / AI人材育成・内製化研修

代表取締役:井上貴雅

公式サイト:株式会社MiToA 公式HP / お問い合わせ・ご相談はこちら

本記事は公開一次資料をもとに、AIによる調査・執筆補助を用いて作成しています。表の右の列と制作の流れは、一次資料をもとにMiToAが整理した提案で、すべての状況に当てはまることを保証するものではありません。雑貨店の例は説明用の架空の例です。写真風の画像2点はAIの画像生成ツールで作成したイメージで、実在の人物・顧客・商品ではありません。生成に使われたモデルがImages 2.6であるとは確認していません。説明図は独自に作成したものです。大学による記事の監修・保証を示すものではありません。

情報確認日:2026年11月5日。訂正のご連絡はお問い合わせ窓口へお願いします。

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